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ウィリアム・リー:癌が消滅する食し方
William Li:Can we eat to starve cancer?

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20:02
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英語字幕あり、日本語字幕あり

今月のプレゼン:概要とおすすめポイント

様々な病気を克服する医学革命とは。キーワードは血管新生です。我々の体には本来、必要になれば血管を増やし、不要になれば血管新生を抑制する機能が備わっています。そのシステムの異常が多くの病気を引き起こします。ガンも例外ではありません。ガンは、血液からの栄養補給がなければ大きくなれないので、自ら血管新生因子を放出して血管を作ろうとします。言い換えれば、ガンの血管新生を抑制すれば我々の勝ちなのです。
目を向けたのは『ガンになったら』よりもずっと前、『ガンの原因』です。世の中にはすぐれた食品は数多くあります。それらを取捨選択し、組合せを考えることで血管新生の抑制について相乗効果をもたらす結果も得ました。
ウィリアム・リー医師は、ノーベル生理学医学賞を受賞した故セント=ジェルジ・アルベルト博士の言葉 “発見とは、誰もが見たことを見て、誰も考えなかったことを考えること” を借りながら、医師が施すことのできない画期的な治療法「食事という1日3回の化学療法」についてエビデンスを交えて自信たっぷりに話します。
プレゼン術としての注目ポイントは、誰もがすぐに想像できる「大きさや形を表す比喩」と、スライド制作における「変化や対比は常に同じ方向で表現」です。

「ワンポイントプレゼン術 ①」 大きさや形を表す比喩

プレゼンテーションにおいて、物ごとの大きさや形を表す方法は様々です。①スライド上の図版や写真で表現する方法、②数値で正確に表現する方法、③実物を利用する方法、そして④比喩です。比喩は決して難しいものに例えるのではなく、単純で誰もが想像できる一般的なものに変えて表現します。この比喩によって、伝えていることが複雑であってもプレゼンテーション中に柔らかさを入れることができるのです。実際に、細胞巣の大きさを“ボールペンのペン先ほど”、実験によって太ったネズミを“テニスボールのように”、と比喩表現しています。

「ワンポイントプレゼン術②」 変化や対比は常に同じ方向で表現

実験や検証結果のプレゼンテーションでは、その変化や検証前後の対比を表現する必要があります。その際に、プレゼンテーションスライドでは必ず同じ方向で行うと一貫性が生まれます。変化する前が左で、変化後が右であれば、プレゼンテーション中はずっと、左から右に変化する表現を使います。検証前後の変化も同様です。乳がんの比較、犬の実験結果の比較、馬の実験結果の比較、がんを説明する際の血管の比較、それらの説明すべてが左から右に流れています。

「使える英語フレーズ①」

フレーズ:
I started asking myself, "Why haven't we been able to do better?" And the answer, to me, is obvious
日本語訳:
なぜ向上できなかったのか?自問してきました、答えは明らかです
該当動画部分:
10分30秒

説明:

I started asking myself, "~" And the answer, to me, is obvious という言いまわしは、自分自身が考えてきたことにおいて、結果、明快な答えが見つかったときに使われます。answer is ~ として単に答えがなんであるかを表現するのではなく、この使い方が印象的に聞こえます。

「使える英語フレーズ②」

フレーズ:
and in some cases, they're more potent than the actual drugs
日本語訳:
いくつかのケースにおいては、実際の医薬品より強力です
該当動画部分:
14分23秒

説明:

強力である、効果があるという単語は "powerful" や "strong"、"hard" などいくつか存在しますが、医療の分野では”potent”を使うことが望ましいです。"powerful" や "strong"、"hard" などはただ単に強い、強力である、勢いがあるという意味に対して、”potent”の意味には日本語でもポテンシャルと言われるように可能性という意味にもよく使われます。さらに、もともと意味の中に「影響を及ぼす」という意味が含まれており、今回のような治療に関しては”potent”が適切な単語です。

プレゼン解説

西脇 資哲氏

西脇 資哲

日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト
京都大学 iPS細胞研究所 コミュニケーションアドバイザー

マイクロソフトにて多くの製品・サービスを伝え広めるエバンジェリストとして勤務する傍ら年間250講演、という圧倒的実績を持つNo.1プレゼン講師として知られている。
企業・大学・省庁などでの講演や、著名人へのプレゼン指導を行う。
著書に「エバンジェリスト養成講座~究極のプレゼンハック100~」「プレゼンは「目線」で決まる」などがある。

著書