プラザキサ 製品紹介Upcoming Clinical Trial 
RE-CIRCUIT試験

カテーテルアブレーション周術期におけるプラザキサ継続投与の安全性・有効性が示されることを期待したい

因田 恭也 先生

因田 恭也 先生

名古屋大学大学院医学系研究科
循環器内科学 准教授

アブレーションは心房細動の発症から5年を超えないうちに施行するのが望ましい

カテーテルアブレーション治療(アブレーション)が適しているのは、発作性心房細動で、左房径が50mm以内、罹病期間が5年以内の患者さんです。心房細動の罹病期間が5年を超えると治療成績が著しく悪くなる印象があります。若年の患者さんの場合は、これから40年、50年と長期に経口抗凝固薬あるいは抗不整脈薬を服用するのは負担が大きいですから、当院では心房細動の根治を目指せるアブレーションを提案しています。高齢の患者さんでも、元気に動き回っているような方、かつご本人が希望される場合にはアブレーションを施行してもよいと考えています。
現状、1回目のアブレーションでは心房細動が根治せずに再発してしまい、複数回のアブレーションを施行するケースは少なくありません。しかし、再発することによりどの部分が焼灼不十分だったのかが分かるため、その部分を焼灼すれば根治の可能性は高まりますので、当院では心房細動が再発した患者さんにはアブレーションの再施行を積極的に勧めています。

アブレーション周術期の血栓塞栓症リスクを低減するためには抗凝固療法を
しっかり行うことが重要

当院では年間約300例の心房細動患者さんにアブレーションを施行しています。その多くが他院からの紹介例であり、既にほとんどの患者さんにワルファリンあるいは非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)による抗凝固療法が導入されています。アブレーション周術期には合併症として血栓塞栓症のリスクが高まることから、抗凝固療法はしっかり行いたいと考えており、ワルファリンでPT-INRの管理が不十分または不安定な場合には当院でNOACに変更しています。
アブレーション周術期の抗凝固療法については、ワルファリンを休薬してヘパリンブリッジをするよりも、そのまま継続した方が脳卒中や出血のリスクが低減されることが近年報告されています。当院ではワルファリンだけではなく、NOACも休薬せずにアブレーションを施行しており、休薬していたときと比べて血栓塞栓症や出血性合併症の増加は認めていません。休薬した場合は、服用を再開するタイミングなど細かい指示をコ・メディカルに出すことになり、それが混乱の原因になることもあります。しかし、継続投与の場合はそうした混乱はなく、患者さんの飲み間違いがないというメリットもあります。

アブレーション周術期におけるプラザキサ継続投与のエビデンスが得られることを
期待したい

当院ではアブレーション周術期の抗凝固作用を十分に確保するために、ワルファリンだけではなくNOACも継続投与しています。しかし、アブレーション周術期におけるNOAC継続投与に関するエビデンスはまだ十分ではなく、NOACを休薬する施設が多いのが現状だと思います。アブレーション周術期におけるNOAC継続投与の安全性・有効性が大規模な臨床試験で実証されれば、継続投与する施設は増えると思います。そこで、この課題を検証するために計画されたのがRE-CIRCUIT試験です。同試験において、アブレーション周術期におけるプラザキサの継続投与は、ワルファリン継続投与と同様に安全かつ有効であるというエビデンスが得られることを期待しています。